当社の事業の原点は、1971年に一人のアメリカ人青年が徳島県三好市の秘境、祖谷を訪れたことでした。
青年アレックス・カー(現在は東洋文化研究者として活動)は日本一周の旅の途中で祖谷を訪れました。当時の祖谷は、まだたくさんの茅葺民家が残り、しかも現役で使われているという「日本の原風景」が広がっていました。
彼はこの景観に惹かれ、2年後の1973年に築300年の茅葺民家を購入します。 この民家は、のちに横笛を意味する漢字から「篪庵」と命名されました。
篪庵は購入当初、10年以上も空き家になっており、屋根には穴が開いたあばら家でした。 そこでアレックスは1980年代からは近隣の方の手を借りながら屋根の総葺き替えなどの維持活動を行い、著書『美しき日本の残像』等を通じて、日本の景観保護と持続可能な観光の重要性を世界へ発信しました。
2005年には保存ボランティア活動を基盤に、NPO法人「ちいおりトラスト」を設立。古民家を次世代へ残す基盤として新体制をスタート。 2012年には再度大規模改修を実施し、現在の建物の形に至ります。
一連の活動から、重要伝統的建造物群保存地区(通称:重伝建)東祖谷落合集落の活性化にアドバイザーや宿泊施設の空間デザイン監修として携わり、同じく2012年に「桃源郷祖谷の山里」事業がスタート。地域一体となった古民家再生を本格的に推進することになりました。
事業の継続性と専門性を高めるため、2015年に「株式会社ちいおりアライアンス」を設立し、アレックスの活動やこの地域に惹かれてやってきた移住者が集って事業を運営。 また祖谷に加え、香川県宇多津町「古街の家」や京都府亀岡市「離れ」にのうみなど、他地域での古民家活用・宿泊運営プロデュースへと活動の幅を拡大して今の事業形態へと至っています。
現在は自治体との連携協定(三好市など)を結び、空き家問題の解決と地域経済の活性化を目指す秘境発のリーディングカンパニーとして活動しています。 また、生活・風習・伝統・環境が凝縮された「古民家」という媒体を通じて日本文化を世界に発信していくことを今後の使命としています。
アレックス・カーについて

米国メリーランド州生まれ。1964年初来日。
少年期に体験した日本の美しさと失われゆく現状を国内外に訴え、次代へ残すべく、文化芸術活動の推進、講演、執筆活動など幅広く行い、日本各地に残る美しい風景と文化を守り伝える事業を推進。
東祖谷に残る古民家を再生、活用する新しいもてなしの形をプロデュース。
著作に「美しき日本の残像」、「犬と鬼」などがある。
